作業療法士はオワコンなの?将来性はない?
作業療法士がオワコンと言われる理由は?やめておいたほうがいい?
作業療法士として生き残るためにはどうすればいい?
このような悩みを解決します。
結論から言うと、作業療法士はオワコンではありません。
作業療法士という「職種」自体には、需要も将来性もあるためです。
作業療法士がなくなったら、日常生活のリハビリは誰がするの?ってなりますよね
作業療法士がなくなるわけがないんです。
ではなぜ「作業療法士はオワコン」と言われているのかというと、将来的な競争が激しくなることや、給与面での待遇の悪さなどが理由として挙げられます。
つまり、作業療法士がオワコンなのではなく、オワコンになる作業療法士が出てくるというのが正しい表現といえます。
現時点では「予測」です。100%作業療法士としてやっていけなくなる未来が来るわけではありません
得意分野や特筆すべき経験がない「普通の作業療法士」は需要がなくなるためです。
では、どうすれば将来も生き残る作業療法士になれるのか気になりますよね。
本記事では、作業療法士がオワコンと言われる本当の理由や、どうすれば将来も生き残れるのか解説します。
作業療法士の将来性や、今のうちからしておくべきことが知りたい方におすすめの記事です。
【結論】作業療法士はオワコンではないし将来性もあるが、オワコン作業療法士はでてくるかも
結論からいうと、作業療法士はオワコンではありませんし、将来性も需要もあります。
なぜなら、作業療法士という仕事がなくなることで医療に弊害が出るから。
作業療法士は、患者さんを日常生活に復帰させるためのリハビリをすることが役割です。
理学療法士や言語聴覚士とは役割が異なっており、絶対になくてはならない存在なんですよね。
病院に医師や看護師、薬剤師などがいるように、作業療法士も「医療」の世界に不可欠といえます。
つまり、作業療法士は絶対になくならないので、将来性も需要もあるし、オワコンではないといえるわけですね。
しかし、作業療法士が増えすぎていて、将来的には働けない人が出てくる可能性があります。
詳細は次章で解説しますが、作業療法士は飽和しています。
これからはますます増えていくので、供給過多なんですよね。
そこに技術革新の影響でIoTやAIが現場に出てきて人員削減が行われるため、作業療法士としてやっていけなくなる人も出てきます。
つまり、すべての作業療法士がオワコンなのではなく、オワコンになる作業療法士が出てくる可能性があるという表現が正しいでしょう。
勘違いしてほしくないのは、作業療法士そのものには将来性があるということです。
これまでのように、作業療法士になりたい人が全員なれるような時代は終わるため「オワコン」と言われているということは強調しておきます。
とはいっても、行動するなら「今」ですけどね。
作業療法士をやめたい…と悩んだ今こそキャリアチェンジがおすすめな理由で解説していますが、「今」行動しないと、どんどん自分の首を絞める事になるためです。
せっかく作業療法士免許を取得したのに働けない…なんてことになりたくありませんよね。
将来も安定して働きたいなら、作業療法士として今のうちからすべきことを知っておくことをおすすめします。
作業療法士はオワコンと言われる5つの理由
作業療法士はオワコンと言われる理由は下記の5つです。
1つずつ解説しますね。
給料が安く、ほとんど上がらないから
作業療法士はオワコンと言われる理由の1つ目が、給料が安い上に増えないためです。
求人サイト大手の求人ボックスによると、作業療法士の平均年収は357万円となっています。
2023年9月に国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態調査統計」によれば、現在の日本人の平均年収は約458万円なので、大きく下回っていますね。
現時点で作業療法士は増えすぎていることもありますし、診療報酬が改悪されるため、年収が低いことは仕方ないかもしれません。
問題なのは、昇給もほとんどないということです
すでに作業療法士として働いている方は察していると思いますが、本当に昇給がありません。
理由は、理学療法士と作業療法士の給料が安い5つの理由【給料を上げる方法は?】で解説していますが、作業療法士の給料は診療報酬に依存するためです。
また、昇進に関しても役職自体が少ないため、役職に就ける人がかなり少ないんですよね。
仮に役職につけたとしても昇給が雀の涙程度だったりします…
このように、作業療法士の給料は安く、増えることもほとんどないためオワコンと言われています。
理学療法士は増えすぎており、飽和するから
作業療法士はオワコンと言われる理由の2つ目が、作業療法士が増えすぎており、飽和するためです。
正確には、飽和しつつある、ですかね。
まずは下記の表をご覧ください。
厚生労働省が平成31年に公開した「理学療法士・作業療法士の需給推計について」から引用したものです。
「2019年度 日本作業療法士協会会員統計資料」によると、作業療法士は62,294名います。
ここから、毎年のように作業療法士は増え続けると予想されていますね。
次に、下記の画像もご覧ください。
厚生労働省が公開した資料の一部です。
作業療法士の需要と供給予想をを表しています
2040年には、理学療法士と作業療法士の供給が、需要の1.5倍になると見込まれています。
つまり、供給過多ということですので、採用してもらえない人がでてきます。
資格があるのに働けないなんて、何のための資格なのかわかりませんよね。
そのため、作業療法士はオワコンといわれているのです。
技術革新で人員削減される可能性があるから
作業療法士はオワコンと言われる理由の3つ目が、技術革新で人員削減される可能性があるためです。
AIやIoTといった技術革新の影響は、医療業界にも及びます。
リハビリ業界においても例外ではありません。
例えば、、アニマ株式会社では、下記のような目的でAIを開発しています。
リハビリテーションICTシステムにより収集する大量データ(リハビリ評価)をもとに、リハビリテーションAIシステムを駆使することでリハビリ効果・退院時期・などを予測し患者様への負担軽減、また経験に依らないエビデンスに基づいた質の高いリハビリ評価をご提案します。
どういうことかというと、これまで作業療法士が行ってきた業務の一部をAIが代替するということです。
人間よりも、膨大なデータと学習をしたAIの方が、早く的確に処理できるとされています。
このように、技術によって作業療法士の仕事が奪われる未来が近づいているため、作業療法士はオワコンといわれているのです。
現段階ではまだ予測ですが、ほぼ確実に人員削減される見込みです…
やりがい搾取されているから
作業療法士はオワコンと言われる理由の4つ目が、やりがい搾取されているためです。
やりがい搾取とは、「この仕事は給料以上のやりがいがある!」と押し付け、不当に安い給料や劣悪な環境で働かせること。
例えば、下記に当てはまるとやりがい搾取されているかもしれません。
- サービス残業がある
- どんなに成果を上げても給料が増えない
- 土日も自腹で学会や研修会に強制参加
- 雰囲気が体育会気質
「やりがい」という名目で、契約以上のことを強要したり、サービス残業させたりすることはやりがい搾取に当たります。
もし、少しでも上記に当てはまるようでしたら、転職を真剣に検討してください。
そのまま働き続けても給料は増えません。
搾取されて、心身共に疲弊するだけです。
自分の未来と家族を守るために、正当な評価をしてくれる職場に変えることをおすすめします。
作業療法士をやめたい…と悩んだ今こそキャリアチェンジがおすすめな理由でも解説していますが、行動は早いほどよいです。
ストレスが多い職場環境だから
作業療法士はオワコンと言われる理由の5つ目が、ストレスが多い職場環境だからです。
- 患者対応
- 圧倒的な上下関係
- サービス残業
- 休日まで学会参加
上記のように、心身をむしばむストレス要素が作業療法士には多いです。
特に患者との関係で悩む方は多いですね。
無理難題やハラスメントをしてくる人はいますから。
実際に、突然うつ病になって休職・退職するリハビリスタッフを何人も見てきました。
また、作業療法士はオワコンといわれる以外にも「やめとけ」と言われています。
ここでは5つご紹介しましたが、作業療法士がオワコンと言われる理由のすべてではありません。
他にもありますし、その結果「やめとけ」と言われているのです。
詳細は、【閲覧注意】作業療法士はやめとけと言われる理由|現役OTの見解は?でまとめているので、参考にしてください。
作業療法士がオワコンにならないために!生き残るための対処法6選
それでは、作業療法士がオワコンにならないためにはどうすればいいのかというと、下記6つの対策があります。
- 認定作業療法士になる
- 協会の活動に積極的に参加する
- 知識・技術の改善を続けて専門スキルを磨く
- 作業療法士以外のスキルを身につける
- 副業を始めて収入源を複数持つ
- 転職する
詳細は、作業療法士が生き残るためにすべき対策6選【飽和未来で求められるOT】でまとめているので参考にしてください。
どんな作業療法士が将来も生き残れるのか、今すべきことがわかります。
【危険】作業療法士として「オワコン」になる人の特徴
オワコンになる作業療法士の特徴は下記の3つです。
1つずつ解説しますね。
現状維持で成長しない人
オワコンになる作業療法士の特徴1つ目が、現状維持で成長しない人です。
成長しない人材は企業にとってお荷物でしかないためですね。
現状維持で嫌なことや新しいことをせず、できることしかしない生活は楽ですが、結果的には自分の首を絞めます。
時代の流れや変化する環境おいていかれるためです。
成長には挑戦と失敗が伴うので勇気がいりますが、将来の自分のために行動しましょう。
幸いにも、作業療法士は1年目でやめても大丈夫なほどポテンシャルがあるので、失敗を過度に恐れる必要はありませんから。
逃げ続ける人
オワコンになる作業療法士の特徴2つ目が、逃げ続ける人です。
- 上司がダメ
- 同僚がダメ
- 設備がダメ
- 職場の雰囲気がダメ
このような理由で転職したくなる気持ちはわかりますが、環境のせいにして転職する人の多くは、成功しません。
自分に問題があることを自覚せず、成長できないためです。
もちろん、逃げることがダメとは言いません。
スキルアップのための転職や、給料を増やすための転職を戦略的に行うことは意味がありますからね。
自省することなく、他者のせいにするととは楽ですし簡単ですが、それではダメな作業療法士になるだけです。
行動しない人
オワコンになる作業療法士の特徴3つ目は、行動しない人です。
なぜなら、行動しなければ何も変わらないから。
本記事をご覧になってすべきことがわかっても、行動しなければ知らないことと同義です。
知ったうえでどうするか。
行動することで、未来が開けます。
作業療法士はオワコンではない!勝ち組になれるポテンシャルがあります
作業療法士には、やり方次第で勝ち組になれるだけのポテンシャルがあることをご存知ですか?
作業療法士は医療系の国家資格だから、使い方によっては安定して稼げます。
医療系国家資格のメリットは、大きく下記の2つです。
- 全国どこでも働ける転職への強さ
- 副業にも活かせる専門スキル
一般職の場合、転職できるかどうか不安になりやすいですが、作業療法士の場合は無用な心配です。
専門スキルがありますからね。
条件を求めすぎなければ、全国どこでも好きな場所で働けます。
また、医療系国家資格は「副業」にも生かせる点が強みです。
作業療法士として本業で働く傍ら、非常勤として休日だけ働くこともできます。
作業療法士ライターとして、医療系の記事を執筆することもできますからね。
ライターに需要あるの?と思ったかもしれませんが、作業療法士の知識を生かして記事をかける人はほとんどいないため、人材価値が高いです。
このように、作業療法士の資格の使い方を変えれば、いくらでも応用がききます。
作業療法士の資格は、作業療法士以外の面でも活用できるため、勝ち組になれるポテンシャルがあるのです。
将来的には作業療法士が減るかもしれませんが、使い方を変えればいいのです。
ちなみに、作業療法士なら20代でも年収500万円越えできます。
具体的な方法は、作業療法士が勝ち組になる9つの方法【賢く稼いで年収500万】でまとめているので、参考にしてください。
作業療法士なら、20代であっても年収500万円を超えられます。
努力さえすれば、誰でも、です。
まとめ|作業療法士がオワコンなのではなく、オワコンになるOTが出てくる可能性があるだけ
作業療法士がオワコンと言われる理由や、どうすれば生き残れるのか解説しました。
結論、作業療法士はオワコンではありませんし、将来性も需要もあります。
ただ、これまでのように作業療法士免許があれば働ける時代ではなくなる可能性が高いので、作業療法士はオワコンと言われているのです。
作業療法士がオワコンなのではなく、オワコンになる作業療法士が出てくる可能性があるという意味ですね。
では、どうすれば将来もオワコンにならず、作業療法士として生き残れるのかというと、下記6つが対処法でした。
- 認定作業療法士になる
- 協会の活動に積極的に参加する
- 知識・技術の改善を続けて専門スキルを磨く
- 作業療法士以外のスキルを身につける
- 副業を始めて収入源を複数持つ
- 転職する
大事なのは、今のうちから行動しておくことです。
職を失わないために今から対策しておけば、作業療法士として将来も安定的に働けます。
ほとんどの人はヤバいと思っても行動しません。つまり、早く動けば動くほどチャンスです。
- 資格を取得して自分の価値を高める
- 副業をはじめて収入源を複数持つ
- 転職して給料を増やしつつ、スキルアップを狙う
このように、できることから取り組んでいきましょう。
まだ目標がない方は資格の取得がおすすめです。
収入に不満があったり、将来への金銭的な不安がある方は、副業か転職に取り組むと良いですね。
副業は収入を得るまでに時間がかかるので、手っ取り早く収入アップしたい方は転職が効率的ですよ。
どちらも収入アップ+スキルアップが狙えるので、やれそうな方から取り組みましょう。
大事なのは、行動することです。
作業療法士がオワコンと言われる理由と対策を知っても、行動しなければ意味がありません。
周りが動き出すと競争が激しくなるので、その前に動き出したいですね。
今回は以上です。