理学療法士の仕事は辛いの?
理学療法士は大変って聞きます。どうしてですか?
実際に理学療法士として働いている人は後悔してる?
この記事に辿り着いたあなたは、理学療法士になることを目指しているけど、実際の仕事は辛いのかどうかが気になっているのではないでしょうか。
結論、理学療法士の仕事はきつくて辛いと感じられるような仕事ではありますが、需要は今後も続くので安定している職種と言えます。
実際に「理学療法士は辛い・大変」といわれている理由を、現役のPTに聞いて紹介します。
本記事を読めば、理学療法士の現状や将来性がはっきりとわかるでしょう。
もしすでに理学療法士として働いていて、辛いと感じているなら「マイナビエージェント」のような転職エージェントを利用して転職しましょう。
転職エージェントを利用すれば、あなたに合った求人を紹介してくれるため、失敗しない転職活動を送れるのです。
【現役PTに聞いた】理学療法士の仕事は辛い・大変といわれる6つの理由
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由を、現役のPTに聞いてまとめました。
採用する立場からするとこのような事実は公表したくないのですが、自分が理学療法士だったら知りたいのでご紹介します。
1-1. 給料が安いから
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由の1つ目は、給料が安いからでした。
昇給・昇進はほとんどないのに、業務量は年々増えていくので、やる気がそがれているのが現状ということがわかります。
PTの具体的な平均年収は、以下の通りです。
求人ボックスによると、理学療法士の平均年収は、2024年3月時点で367万円です。
2023年9月に国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態調査統計」によれば、現在の日本人の平均年収は約458万円なので、90万円ほど下回っていますね。
確かに人事をしていると、「国家試験に合格して理学療法士になったのに、これほど給料が安いとは思わなかった」という意見は、リハビリ職から頻繁に聞きます。
給料のためなら猛烈に働ける!という人は、理学療法士以外の職種を目指したほうがよいかもしれませんね。
理学療法士の給料が安い理由は、下記の記事にてまとめているので、併せて参考にしてみてください。
1-2. 仕事量が多いから
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由の2つ目は、仕事量が多いためです。
仕事量とは、リハビリではなくリハビリ以外の業務を指します。
具体的には、下記のような業務です。
- カルテ記入
- 任意の皮をかぶった強制参加の勉強会
- 退院時指導書の作成
- 新人理学療法士への指導
- 病院の委員会参加
- カンファレンスへの参加
- サービス残業でやる学会発表用データまとめ
- 無限にわく実習生への指導
上記のような業務をこなすために、隙間時間を見つけて作業するので、仕事量が多いのです。
普通のサラリーマンだったら、55分作業して5分休憩するというようにある程度は自分でスケジュールを組むことができますよね。
しかし、理学療法士の場合は分単位でリハの予定が決められています。
そのため、息をつけるような隙間時間が全くといっていいほどなくなり、激務だと思われているのがPTの現状です。
1-3. サービス残業が多いから
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由の3つ目は、サービス残業が多いからです。
仕事量の多さは、サービス残業の多さにもつながっています。
定時を過ぎたらタイムカードを切り、カルテ記入や勉強会を始める光景は未だに「普通」なようです。
PTのサービス残業は、昔ながらの根性論が根付いているためですね。
休日の学会参加や症例発表で残業を強いられる事例は頻発しており、働き改革が推進されている昨今、ようやく問題になり始めたところです。
こんな働き方をしているから、若手がどんどん辞めていくんですよね…
理学療法士の仕事が精神的に疲れる方は、合わない環境にいることが原因もしれません。
下記の記事にて、対処法などまとめているので併せて参考にしてみてください。
1-4. プライベートが犠牲になるから
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由の4つ目は、プライベートが犠牲になるためです。
理学療法士は仕事量が多く、サービス残業が多いと話してきました。
そのサービス残業でもやりきれなかったとき、症例発表や研究用資料の作成は自宅で行うことになります。
しかも、休日は学会参加が強制されているケースもあるので、休日が休日ではないのです。
給料は安く、仕事量が多いのに、プライベートまで潰されるなんてやってられないと思うのも無理ないでしょう。
1-5. 患者とのコミュニケーションが大変だから
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由の5つ目は、患者とのコミュニケーションが大変だからです。
3単位必要な場合は、60分間話しながら(ご機嫌をとりながら)、リハビリする必要があります。
理学療法士は、患者「様」を相手にするサービス業なので、気疲れして患者の相手が苦痛だと感じるというわけです。
リハビリそのものが大変だと思う人はきいたことがありません。
学生だとピンとこないかもしれませんが、仲の良い友人と話すことと、初対面の人と話すのでは全く違いますよね。
これと同じです。
自分と話が合うなら問題ないでしょうが、患者は十人十色。
患者ごとに合わせてと20~60分、触れながら過ごすことは、私には無理だと思います。
1-6. 人間関係が複雑だから
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由の6つ目は、人間関係が複雑だからです。
リハビリ職は上下関係が強烈なので、上司が無理で退職する人は毎年のようにいます。
どんなにわけのわからないことを上が言ったとしても、絶対に従わなくてはなりませんからね。
実際に、新人さんが、50代のスタッフに怒鳴られているのを見かけたこともあります。
その時の理由は「なぜ勉強会に参加しないのか。周りはみんな出ているだろう。」というものでした。
典型的な昭和の働き方…価値観の押し付け…
そもそも勉強会は任意ですし、予定があるならそちらを優先してよいと、法人が定めているのにも関わらず、です。
現代社会では、怒鳴り散らす行為はパワハラ・モラハラに該当しますが、リハビリ職ではいまだにハラスメントがみられます。
1年目だけどPTが辛い…と思ったら、やめてもいいんですよ。
なぜなら、PTには向き不向きがあり、1年目で向いていないと気づけたならすぐに辞めたほうがいいから。
もし、理学療法士になって1年目でもうやめたいと感じているなら、下記の記事も併せて参考にしてみてください。
理学療法士に向いている人の特徴3選
ここでは、理学療法士に向いている人の特徴を3つまとめました。
「PTはやばい。大変そうじゃん…」「PT目指してたけどやめようかな…」
と思ったかもしれませんが、理学療法士に向いている人も当然います。
自分が続けられそうかどうかを基準に考えてください。
2-1. 理学療法士という職業が好きな人
理学療法士にむいているのは、理学療法士という職種が好きな人です。
人と関わり、人を助けることが好きな人は、PTに向いているでしょう。
また、人体に興味のある人や、アスリートサポートがしたくてPTになる人も向いています。
PTはOTやSTに比べて、プロのアスリートに触れる機会が多いためです。
プロ専属になると、より深く理学療法を知る機会もできるでしょう。
2-2. 人に寄り添いたい人
理学療法士の患者は、ほとんどが高齢者です。
リハを受けて、日常生活を取り戻すことは、高齢者にとって大きな意味を持ちます。
感謝されることに生きがいを感じる人にとっては、PTが向いているでしょう。
感謝として、病院あてにプレゼントを贈ってくれた患者さんには、私も感動しました。
人の力になりたいから働ける人は、理学療法士に向いています。
2-3. 給料に執着がなく、安定を求める人
理学療法士は給料が安いですが、非常に安定した職種です。
50歳手前で年収400前後の人なんてざらにいます。
それでも彼らがPTを辞めない理由は、「給料に執着がないから」「昇進したくないから」「環境が変わってほしくないから」です。
毎年社員アンケートをとるのですが、このように回答していた人は長く勤める傾向にあります。
給料は生活できる分あればよく、なによりも安定を求める人は理学療法士に向いているでしょう。
理学療法士が大変すぎて辛い…辞めたいと思ったときの対処法3選
ここでは、理学療法士の仕事が辛い・向いていないと思った時の対処法をお伝えします。
実際の業務で行っている対処法なので、以下の3つを試せば悩みを解決できるでしょう。
- 時短勤務に契約変更する
- 異動を申請する
- 転職する
①と②は、仕事を辞める(転職する)ことなく解決できる方法です。
③は、職場事態が辛くて会社そのものを辞めたいPTに向けた対処法となります。
詳しくは下記の記事にて対処法をまとめているので、併せて参考にしてみてください。
理学療法士を今から目指すのはやめたほうがいいの?
「理学療法士はやめとけ」という意見の通りにしたほうがいいの?という疑問があると思うので、人事の私から意見させてもらいます。
結論は、「PTを目指すかどうかは、自分でよく考えて決めろ!」です。
なぜなら、他人の意見に流されて決めると後悔するから。
自分の人生は、自分で悩みましょう。
誰にでも得意・不得意、好き・嫌いはあります。
何事も、自分で考えて実際にやってみなければわかりませんよね。
理学療法士を続けていれば生活に困ることはないでしょうが、給料は安いし上がりません。
それでも、業務量だけは増えていきます。
安定を求める方ならPTは向いているでしょうし、安定より裕福な生活を求めるなら、PTは向いていないでしょう。
自分が何を求めるのかによって変わるので、理学療法士を続けるか(PTになるのかどうか)は、真剣に悩むことをおすすめします。
PTは転職に強いので、とりあえずなってみて、適性をチェックするだけでも将来の選択肢が増えますよ。
PTになってから、一般職に転職することも可能ですからね。
「理学療法士にはならないほうがいい」と周りに言われたからやめるのではなく、自分の意志でやるか、やらないか決めないと後悔しますよ。
ちなみに、理学療法士→一般企業→理学療法士は可能ですし、むしろ人事的におすすめです。
なぜなら、理学療法士には一般企業を経験している人が少ないから。
選択肢は多いので、PTの将来性を心配しすぎる必要はないですよ。
もし、すでに現役の理学療法士として働いていて、一般企業に転職したいと考えているなら「マイナビエージェント」に登録することをおすすめします。
非常に丁寧なサポートをしてくれるため、あなたに合った企業への転職成功率は高くなるでしょう。
また、併せて下記の記事も参考になるので、一般企業への転職を検討している人は目を通しておくことをおすすめします。
まとめ|理学療法士の仕事は辛い・大変と感じるのは人それぞれ
「理学療法士は辛い・大変」といわれる理由を解説しました。
私から言えるのは、このような一般的な意見に惑わされないでほしいということです。
理論と実践は全く違います。
自分でやってみない限り、何ができて何ができないのか、何が好きで何が嫌いなのかわからないですよね。
難しいとは思いますが、自分で死ぬほど考えて、どうするか決めるようにしてください。
リハビリ職は転職しやすいので、行動力さえあればどうとでもなります。
理学療法士が向いていない!辛くてもう無理!という方は、一般職を経験してみてはいかがでしょう。
なぜなら、PTが一般職を経験することで、本当にPTが向いているのかわかるからです。
また、一般職経験があるPTは人材として貴重なので、自分の価値を高めるためにチャレンジしてもよいでしょう。
転職は、転職のプロである転職エージェントに相談すれば、働きながら無理なく転職できるのでご活用ください。
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