言語聴覚士になったけど後悔しかない…続けるべきなのかなぁ
言語聴覚士になって後悔しています…この先どうすればいいのかな…
このような悩みを解決します。
- 言語聴覚士になったことを後悔する理由
- STに後悔した時の対処法・退職後の選択肢
- STに後悔していない人の特徴
言語聴覚士になったはいいものの、「なんか思ってたのと違う。このままSTを続けてもいいのかな…」と悩む方は少なくありません。
筆者は人事として、STになったことを後悔して退職する方も何人も見てきました。
本記事では、言語聴覚士になったことを後悔する理由や、STを辞めた後の選択肢について解説していきます。
STを辞めたいけど不安な方や、STを目指しているけど悩んでいる方におすすめの記事です。
言語聴覚士になったことを後悔する7つの理由
言語聴覚士になったことを後悔する理由は以下の7つです。
経験上、ほとんどのSTが似たような理由で退職相談をしてくるので、辛い方は本当に辛いのだと思います。
1つずつ解説していきますね。
給料が安い
言語聴覚士の給料は安いです。
下記は平均年収のグラフですが、「平均」が約350万円となっています。
2021年9月に国税庁が発表した「令和2年分 民間給与実態調査統計」によれば、現在の日本人の平均年収は約430万円なので、大きく下回っていますね…
STの給料が安い理由は以下の5つ。
- 診療報酬制度で稼げないようになっているから
- 経営上の問題
- 夜勤がないから
- STの人数が多いから
- 昇給・昇進がほとんどないから
詳細は、言語聴覚士の給料が安い5つの理由【STはやめとけの根拠を暴露】でまとめていますが、STの給料は上げられない事情があります。
給料を望むのならば、転職を繰り返すか起業するしかありません。
STが給料を増やす方法は下記の記事で解説しているので参考にどうぞ。
業務量が多い
言語聴覚士の業務量は多いです。
それも、リハビリとは関係ない業務が、ですね。
具体的には下記が挙げられます。
- 委員会参加
- 実習生指導
- 症例発表
- 学会参加
言語聴覚士にしかできないことがしたくてSTになったのに、STがするような仕事以外の業務が多すぎるのが現状です。
嫌気がさしても無理ないでしょう。
ST科が見下されがち
リハビリ職は専門職であるものの、医師や看護師から見下されやすい職種です。
なぜなら専門性を感じにくいから。
しかも、リハビリ職の中で言語聴覚士は特に見下されやすい傾向にあります。
理由はわかりませんが、筆者が勤務していた病院以外の職場でも、そのような空気でした。
STは患者さんの人生にかかわる重要な仕事をしているのに、多職種から見下されやすいため後悔する方が後を絶ちません。
患者の相手が苦痛
患者さんの相手が苦痛でSTに後悔する人もいます。
STの患者さんは意思疎通が困難な方が多く、中には攻撃的な患者も見られるためです。
根気強くコミュニケーションをとらなければならないため、人と関わることが苦手なSTにとっては苦痛そのものでしょう。
サービス残業が当たり前
言語聴覚士をはじめ、リハビリ職はサービス残業が当たり前という雰囲気があります。
リハビリテーション科の雰囲気そのものが体育会系であり、昭和の働き方を引き継いでいるためです。
働き方改革が進み、定時帰宅が当たり前だと思っている若手にとっては、かなり働きにくい職種でしょう。
仕事とプライベートの両立が難しいため、STになったことを後悔する若手は毎年のようにいます。
無意味なミーティング
リハビリテーション科は、無意味なミーティングが大好きです。
- 「勉強会」
- 「症例発表」
上記2つはその筆頭でしょう。
完全に無意味ではないでしょうが、強制参加×サービス残業ということで不満を持つ社員が少なくありませんでした。
このように、言語聴覚士としての仕事以外の業務が多すぎて、STに後悔する人が非常に多いです。
責任を押し付けられる
言語聴覚士は、正直に言って立場が低いです。
医師や看護師から舐められます。
そのため、本来必要がない患者さんに対するリハビリ指示が出ても聞くしかありません。
嚥下障害の介入をさせられ、その責任を押し付けられることもあります。
言語聴覚士に後悔していないのはどんな人?
それでは、言語聴覚士に後悔していないのはどんな人でしょうか?
筆者の実体験をもとに、STを好きで続けている人の特徴を解説します。
言語聴覚士にやりがいを感じている人
言語聴覚士にやりがいを感じている人は、STになったことを後悔していません。
やりがいは人によって違いましたが、
- 患者さんが快復していく様子を見るとやる気が出る
- 辛いこともあるけど、感謝してもらえるから続けられる
- STとしての研究が楽しい
などが挙げられました。
言語聴覚士としてのやりがいを見つけている人は、後悔することなく続けられるようです。
就職前の後のギャップがなかった人
就職前と後で、言語聴覚士の働き方にギャップを感じていない人もSTに後悔していませんでした。
リハビリ以外の仕事が多く、給料が安いことも知ったうえで選んだそうです。
というよりも、給料は普通でいいし、むしろ安定を求めているから都合が良いとか。
STとして就職する前に調べ上げていた方は、就職後のギャップにやられることもなく、淡々と仕事をこなしています。
実習の時に職場の雰囲気を聞けば、大体わかりますよ。
今の職場に不満がない人
今の職場の雰囲気や人間関係、給料に不満がない人も言語聴覚士に後悔していません。
同僚としっかりコミュニケーションがとれていて、人間関係に悩みがないためだそうです。
給料はそこまで増えないものの、減ることはないので安心して続けられると言っていました。
言語聴覚士に後悔したときの対処法3選!ST以外の選択肢は?
言語聴覚士になったはいいものの、後悔してる方もいると思います。
ここでは、STに後悔している人が取れる選択肢をご紹介するので参考にしてください。
人生100年時代、自分に優しく生きましょう。
1つずつ解説します。
部署異動する
STに後悔しているなら、部署異動をご検討ください。
現職から離れることで、客観的に考え直すことができます。
もし、それでも言語聴覚士の仕事が嫌でしたら、別の職場に転職するか、一般職に転職するしかありません。
いずれにしても、一度冷静にならないと後悔することになるので、現職を離れてみることをおすすめします。
ただし、今がどうしても辛い方は部署異動ではなく、「休職」か「転職」をすべきです。
部署異動はあくまでも「延命措置」であり、心が限界な人がとるべき方法ではありません。
今の職場が辛くて、仕事に行くことが本当に嫌ならば、すぐに転職してください。
言語聴覚士は転職に強いので、今の職場にこだわる必要はありません。辛ければ逃げていいんです。
休職する
言語聴覚士を続けるべきか悩んだら、休職してじっくり考えることも1つの手です。
- 将来的にどうなりたいのか
- 何がしたいのか
- 何に不満があってSTを辞めたいと思ったのか
- 給料はどのくらいが必要か
上記のようなことをじっくり考えることができます。
休職は1ヶ月程度になると思いますが、その程度でしたら職場復帰も難しくありません。
周りの目が気になるなら、人事に相談すればうまいこと理由を作ってくれます。
辛い時こそ無理をせず、休みを取って冷静になりましょう。
転職する
言語聴覚士が辛い…今の職場で働くのは無理…出社したくない…
このように悩んでいる方は、今すぐ転職してください。
なぜなら、心がすでに限界を迎えているから。
そのまま無理してしまうと、本当にうつ病やパニック障害といった精神疾患になってしまいます。
筆者は、無理して頑張り続けて心を病んだ社員を何人も見てきました。
どの方も真面目で責任感が強い方でしたが、そういう方こそ抱え込んで頑張りすぎてしまうのです。
精神疾患は治療に数年は必要ですし、あなたの人生が大きく狂ってしまうので、そうなる前に今の環境から抜け出してください。
転職は逃げではなく、自分の心と体を守るための手段です。
言語聴覚士に後悔…辞めるタイミングは?
言語聴覚士を辞めるタイミングでおすすめな時期は3月と9月です。
なぜなら、退職シーズンということで辞めやすいだけでなく、求人数も多いから。
退職しやすいうえに転職もしやすいため、余裕がある方は3月と9月の退職がおすすめです。
ですが、言語聴覚士を辞めるベストタイミングは、3月と9月ではありません。
ずばり、「自分のタイミング」が言語聴覚士を辞めるのに最も適した時期です。
3月と9月はあくまでも「おすすめ」であり、「ベスト」ではないことに注意してください。
言語聴覚士を辞める時期については、以下の記事で解説しているので、参考にどうぞ。
言語聴覚士になったことを後悔する理由:まとめ
言語聴覚士になったことを後悔する理由を7つご紹介しました。
STの仕事は簡単ではありませんし、給料も上がらないと予想されています。
無理して1つの職場で頑張り続ける時代でもないので、臨機応変に生きていきたいですね。
また、今の職場が辛いなら、無理はしないでください。
令和になって、転職が当たり前の時代になりつつあります。
職場に自分が合わせるのではなく、自分が働きやすい職場を見つけていきましょう。
リハビリ職専門の転職エージェントに任せておけば、働きながら転職できますよ。
希望を伝えるだけで転職先の候補を見つけてくれるので、簡単に転職できます。
転職エージェントは完全無料なので、ぜひご活用ください。
繰り返しますが、今の職場が辛いなら無理はしないでください。
言語聴覚士は医療系専門職なので、転職に強いというメリットがあります。
資格の力を活かして、自分が働きやすい職場を見つけてくださいね。
今回は以上です。