言語聴覚士の転職先は一般企業もアリ?【他職種の転職先実例と注意点】

言語聴覚士は一般企業にも転職できる?できるならどんな企業?
言語聴覚士だけど、STを辞めたいです。一般企業でやっていけますか?
言語聴覚士が一般企業に転職するメリットとデメリットが知りたい!

このような悩みを解決します。

結論からいうと、言語聴覚士が一般企業に転職することは可能です。

本記事では、言語聴覚士が一般企業に転職するメリットや、転職先の実例をご紹介します。

言語聴覚士が転職に失敗しても大丈夫な理由も解説します。

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言語聴覚士の転職先は一般企業もアリ!【STの転職先を4つ紹介】

すでにお伝えした通り、言語聴覚士が一般企業に転職することは可能です。

そこで本章では、実際の求人票をもとに、言語聴覚士向けの一般企業求人をご紹介します。

ご紹介する求人は、求人ボックスから引用しました。

言語聴覚士の資格優遇があり、すでに元言語聴覚士が働いている求人です。

人工内耳メーカー(営業職)

言語聴覚士の一般企業の転職求人は、人工内耳メーカーが多かったです。

STの資格者優遇があるので給料+2・3万円は見込めます。

職種は営業で、実際の業務内容は以下の通りです。

患者様、医師、言語聴覚士に対し、使用方法や手術内容をお伝えするお仕事です。 すでに営業職チームが開拓した施設へ訪問します。

人工内耳のトップシェアメーカーで、担当エリアにおける営業活動全般をしていただきます。商談相手は耳鼻科のドクターですが、エンドユーザーである患者様や保護者の方とも関係性を築いていただけます。 自社製品である人工内耳のクリニカルスぺシャリスト活動全般に携わっていただきます。

求人ボックス

上記の求人は仙台ですが、首都圏や関東などの求人の方が多かったです。

補聴器メーカー(営業職・事務職)

言語聴覚士の一般企業の転職先として、補聴器メーカーの営業職と事務職の求人もありました。

ほとんどは営業職でしたが、事務職としての募集もあったので、営業が嫌な人は相談することをおすすめします。

もちろん、資格者優遇はあるのでご安心ください。

以下は補聴器メーカー求人の一例と、業務内容の抜粋です。

補聴器販売店に対し、営業活動をご担当頂きます。ご経験に応じた研修後、現場配属となり、営業スタイルはご自宅からの直行直帰型になります。

【業務詳細】

(1)営業戦略の実施および市場情報の収集・分析

(2)既存顧客に対する販売促進を含む提案型営業

(3)補聴器販売店に対する製品トレーニング及び販売・マーケティング支援

(4)担当は既存顧客(補聴器専門店及び量販店)が中心になりますが、新規開拓も一部含まれます。

求人ボックス

補聴器、人工内耳メーカーは外資系の募集が多かったです。英語ができれば強いです。

児童発達支援(パート)

言語聴覚士の一般企業の転職先3つ目は、児童発達支援(パート)です。

人工内耳メーカーや補聴器メーカーは営業でしたが、児童発達支援は言語聴覚士としての業務に近いです。

言語・聴覚・嚥下の発達に不安がある、あるいは障がいを持つお子さまへの 機能訓練やご家族へのアドバイスなどをお願いします。

専門スキルを活かして、お子さまやご家族との丁寧なコミュニケーションをお願いします。

求人ボックス

リハビリばかりは嫌だけど、言語聴覚士に近い業務を「軽め」にしたい人におすすめです。

介護用品・保険事業(営業・事務職)

言語聴覚士の一般企業の転職先4つ目は、介護用品・保険事業求人です。

介護するのではなく、介護用品や保険の販売がメインになります。

営業職・事務職どちらもありました。

資格者優遇もあったので、言語聴覚士の資格を活かしつつ一般企業に転職したい時の選択肢としてアリです。

介護・営業未経験の方も研修充実のまごころでゼロからスタートしませんか。

介護用品のレンタル・販売・および住宅改修受発注の介護保険に関わるお仕事です。

・すでにお付き合いのある居宅介護事業所への訪問営業(商品紹介、関係づくり、状況報告)

・依頼宅への福祉用具選定、納品、定期点検

求人ボックス

給料は人工内耳メーカーや補聴器メーカーの方が高いので、給料を求める人向けではないです。

言語聴覚士が一般企業に転職する3つのメリット

ここでは、言語聴覚士が一般企業に転職する3つのメリットをご紹介します。

STとしてリハビリ職を続けるより、一般企業に転職したほうがお得な面もあります。

職種の選択肢が広がる

言語聴覚士が一般企業に転職するメリットの1つ目は、職種の選択肢が広がることです。

職種の選択肢が広がると、勤務地や働き方をより自由に選べるようになります。

もっといえば、自分が生きやすいように仕事を選んで働けるので、仕事とプライベートの両立がしやすくなるということです。

言語聴覚士に絞ると勤務地や勤務時間、業務内容までもが縛られますが、一般企業に転職すれば自分に合わせてカスタマイズできます。

言語聴覚士の業務内容や働き方に違和感を覚えている方にとっては、一般企業への転職は青天の霹靂でしょう。

生活の質が上がる

言語聴覚士が一般企業に転職するメリットの2つ目は、生活の質が上がることです。

なぜなら、言語聴覚士(リハビリ職)の働き方は時代に適していないからです。

働き方改革の影響で、一般企業ではフレックスタイム制や時短勤務制、副業解禁といった「時代に適した働き方」の模索が進んでいます。

実際に、フルリモートOKのIT企業は珍しくなくなりました。

しかし、言語聴覚士の働き方は、数十年前からちっとも変っていません。

  • 当たり前のようにあるサービス残業
  • 使えずに消えていく有休
  • 無能が上にはびこる年功序列
  • 意見すれば怒鳴られるハラスメント

上記のような「昭和の働き方」から変わろうとしないのが、リハビリ職です。

筆者は回復期病院の元人事なので、リハビリ職がいかに働きにくい環境か知っています。

言語聴覚士を辞めて一般企業に転職することで、自分に合った働き方を選べるようになり、生活の質は各段に改善されるでしょう。

出戻りしても人材価値が高くなる

言語聴覚士が一般企業に転職するメリットの3つ目は、出戻りしても「言語聴覚士としての」人材価値が上がることです。

なぜなら、一般企業を経験した言語聴覚士は希少であり、管理職としての将来が見込まれるからです。

イメージとしては、言語聴覚士が一般企業で経験を積み、鍛えられて返ってくるという感じです。

能力がアップして戻ってくる言語聴覚士を迎え入れない理由がありません。

出戻りの言語聴覚士は優秀な人が多かったので、好条件を提示して採用していました。

一般企業に転職したはいいものの、「やっぱり言語聴覚士が向いてたから戻りたい!」と思う元STは意外と多いです。

仮に一般企業への転職に失敗しても、出戻りSTとしての価値が上がるので、一般企業への転職はメリットしかないです。

一般企業の方が向いてる?転職したほうがいい言語聴覚士の特徴

次に、言語聴覚士より一般企業の方が向いているSTの特徴を3つご紹介します。

上記に1つでも当てはまる人は、一般企業の方が気楽に働ける可能性が高いです。

言語聴覚士の仕事が辛い人

言語聴覚士より一般企業の方が向いているSTの特徴1つ目は、言語聴覚士の仕事が辛いと感じている人です。

なぜなら、言語聴覚士の業務内容が向いていない可能性が高いからです。

向いていない仕事で頑張るから、ストレスが溜まって辛いのです。

また、適性がない仕事で頑張ってもせいぜい「普通」クラスまでしかいけません。

適性がある人と同じレベルになるには何倍も努力する必要があるので、向いていない言語聴覚士はやめたほうがよいでしょう。

どうせやるなら、適性がある仕事で努力したほうが、効率よく上に行けます。

言語聴覚士の仕事にやりがいを感じない人

言語聴覚士より一般企業の方が向いているSTの特徴2つ目は、言語聴覚士の仕事にやりがいを感じない人です。

なぜなら、遅かれ早かれ言語聴覚士として働くことが辛くなるからです。

人生100年時代、70歳定年が予想される現代において、やりがいがない仕事を続けることは不可能です。

やりたくないことや、達成感を感じない仕事を無理に続けることは、もはや拷問です。

仕事にやりがいが必要とは限りませんが、言語聴覚士の場合は話が別です。

患者さんの人生に大きく関わる職種です。

また、仕事にやりがいを感じないことは、生活の質や幸福度にも悪影響があります。

キャリアアップしたい人

言語聴覚士より一般企業の方が向いているSTの特徴3つ目は、キャリアアップしたい人です。

なぜなら、言語聴覚士の給料が上がることはなく、昇給昇進はかなり厳しい職種だからです。

新卒から言語聴覚士として働いているならお気づきでしょうが、リハビリ職は完全な年功序列です。

つまり、自分より年上がいれば役職に就ける可能性はないので、ずーっと平社員ということになります。

言語聴覚士の給料が安い理由は、言語聴覚士の給料が安い5つの理由【STはやめとけの根拠を暴露】でまとめていますが、言語聴覚士が稼ぐなら普通にSTを続けていてはまず無理です。

スキルや実績で上司を上回っていても、上司がいる限り上には行けません。

どんなに結果を出しても、どんなに努力しても給料は変わらないし役職にも就けないなら、実力が反応される一般企業に転職したくなりませんか?

答えがYESなら、あなたはキャリアアップを望んでいる人なので、一般企業への転職を選択肢に入れることをおすすめします。

言語聴覚士なら1年目、2年目でやめても余裕で転職できる

言語聴覚士なら、1年目や2年目でやめても余裕で転職できます。

根拠は、実際に僕が人事として、1年目や2年目、3年目で転職するSTたちを大勢見てきたからです。

転職理由のほとんどは人間関係と給料の安さでした。

今の職場で無理をしなくても、辛い思いをしなくても大丈夫です。

言語聴覚士なら、若手の需要はかなりあります。

言語聴覚士が一般企業に転職する方法

ここでは、言語聴覚士が一般企業に転職するなら、具体的にどのような流れになるのか解説します。

一般企業への転職に興味があるST向けなので、読み飛ばしOKです。

言語聴覚士が一般企業に転職するなら、具体的な流れは以下の通りです。

言語聴覚士が一般企業に転職する方法
  1. 一般職向けの転職エージェントに登録する(無料)
  2. 転職エージェントに転職先の希望を伝える
  3. 転職エージェントが希望に沿った求人を探す
  4. 転職エージェントから連絡があるまで待つ
  5. 転職エージェントが選んだ求人から選んで応募する
  6. 書類選考に通ったら、面接に進む
  7. 内定が出たら、退職手続きに移る

7ステップに分けましたが、ご覧の通り、ほとんどを転職エージェントがやってくれます。

実際に自分がしなければならないのは、

  • 転職エージェントに登録する
  • 希望を伝える
  • 面接

という3つだけです。

転職エージェントは登録・利用ともに完全無料です。

めんどうな求人探しや条件チェックなどは、転職エージェントが勝手にやってくれます。

書類作成や面接などは、エージェントが添削や模擬面接をしてくれるので、非常に便利です。

転職活動に使える時間がない方でも、転職エージェントを活用すれば働きながら転職することができます。

転職に関する相談も無料でできるので、悩んだら相談してもいいです。

筆者は2回転職していますが、本当にびっくりするほど応募者側の負担が少ないと思いました。

履歴書・職務経歴書作成は無料ツールでできますし、年収交渉も勝手にやってくれるので、なぜか提示された条件より良くなってました。

言語聴覚士として働くことに辛さを感じていたり、将来に不安があるかたは一般企業への転職をお考え下さい。

言語聴覚士が一般企業に転職して失敗したら選択肢は3つ

言語聴覚士が一般企業に転職して失敗した場合の選択肢は3つあります。

  1. 別の一般企業に転職する
  2. 言語聴覚士に戻る
  3. フリーランスとして働く

「①別の一般企業に転職する」と「②言語聴覚士に戻る」に関しては、解説不要ですね。

転職エージェントを使って一般企業に再転職するか、言語聴覚士に戻るかという選択です。

一般企業の求人に強い転職エージェントと、リハビリ職向けの求人に強い転職エージェントは違うので、間違えないようにしてください。

転職エージェントを間違えないために、リハビリ職におすすめ転職エージェント・サイト5選!32社から人事目線で比較を参考にしてください。

さて、話を戻します。

「③フリーランスで働く」については、

  1. 言語聴覚士としてフリーランスで働く
  2. 言語聴覚士の資格とは関係なしに、フリーランスで働く

という2パターンの方法があります。

フリーランスと聞くと「収入が不安定」というイメージがあるでしょうが、それは数年前までの話です。

なぜなら、現代には「クラウドソーシングサービス」があり、すでに普及しているからです。

クラウドソーシングサービスとは、ネットで仕事を請け負い、報酬を得るためのネットサービスです。

PCとネット環境さえあれば、いつでもどこでも稼ぐことができます。

言語聴覚士にこだわる必要なんてありません。

STよりも稼げる可能性を秘めていながら、自分で好きな働き方を選べるのがクラウドソーシングサービスです。

詳細は、言語聴覚士におすすめの副業10選!【ST資格を活かす&在宅副業】を参考にしてください。

まとめ|言語聴覚士の転職先は一般企業もアリ?

言語聴覚士が一般企業に転職することは可能です。

むしろ、キャリアアップしたい方や、言語聴覚士としての働き方に違和感を覚えている方は、転職することをおすすめします。

転職に成功すればそれでOKですし、失敗しても出戻りSTとして価値が上がります。

もちろん、一般企業ではなく言語聴覚士を続ける選択もあります。

言語聴覚士としての仕事が嫌ではなく、やりがいを感じているならSTを続けるべきでしょう。

人それぞれ置かれている環境や望みは違うので、自分に合った選択ができることをお祈りします。

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